みなさま、こんにちは!ピースボートセンターふくおかの讃井悠介(さんこん)です。(自己紹介はコチラ)
今回紹介する世界遺産は、スペインのアルハンブラ宮殿です。
スペインで初めて世界遺産に登録されたものの1つです。
ピースボートの地球一周クルーズでは、スペイン南部の寄港地モトリルなどから行くことができます。
ヨーロッパ南西端にあるイベリア半島は、イスラム勢力がこの地域を支配していた頃に築かれたイスラム文化が残ります。
711年、キリスト教支配からイスラム勢力下に移ったイベリア半島は、再びレコンキスタ(国土回復運動)により、再びキリスト教に覇権を奪われていきます。
13世紀半ばにイスラム教が支配するのは、半島南端のグラナダ王国のみになりました。
アルハンブラ宮殿が造られ始めたのは、グラナダ王国が成立してすぐの1238年。
約170年かけて、イスラム建築最高傑作と称される宮殿ができました。
宮殿を一層華やかにしているものは、細密な装飾です。
イスラム教では偶像崇拝が禁じられていて、人物が用いられることはほとんどありませんが、その代わり、アラビア文字や花、果実などをモチーフにした装飾をあしらっています。
壁や天井など目を凝らしてみてください。
また、「水」にもご注目ください。
元々北アフリカからやってきた砂漠地域の人々は、安住の地に「水」を求めました。この宮殿の内部にも宮殿のどの場所からも水路や噴水の水の音を聞くことができました。
そしてさらにこの宮殿を輝かせる「光」。
ヘネラリーフェは、敷地の最も高い場所にある王族の夏の別荘です。
夕刻の時間になると、宮殿は赤く染まります。アルハンブラとは「赤い城」という意味です。
夜間はライトアップもされ、また幻想的な空間ができあがります。
アルバイシン地区は、グラナダ最古の町並みが残ります。かつてアラブ人が住んでいた地区で、敵の侵入に備えて細い路地が迷路のように作られています。
白い建物が続き、日光に照らされ美しい風景が広がります。
この「白」という色は、日光を反射させ室内の温度を上昇防ぐ対策でもあります。
約800年、イベリア半島に続いたイスラム終焉の地。
その栄華を伝えるイスラム最高峰のアルハンブラに酔いしれてください。