地球のおへそ~イースター島ってどんなところ?②~

イオラナ~!:イースター島の言葉でこんにちは
金曜日ブログ担当の澤田かをりです。(自己紹介記事はこちらから

地球のおへそ~イースター島ってどんなところ?②~ということで!
今回
イースター島の歴史についてお話します!!

この島に人が住むようになったのは400年代後半と推測されています。
モアイ像が祭壇(アフと呼びます)の上に立てられるようになったのは700年前後からのようです。
つまり1300年以上前から島にはモアイが存在していたということになります・・・。すごい。
その頃のモアイは現在よくみかけるモアイよりも随分と小さいものでした。

みなさんがモアイを想像したとき、頭になにか乗せていますか?
本やネットで調べると、石の色が違う帽子のようなものをかぶったモアイをみかけることがあります。
それは「プカオ」と言って髷か帽子ではないかと思われるものなのです。

モアイはほとんどが凝灰石で作られています。
プカオはモアイ像の本体とは違う、赤色凝灰石で作られています。

島にあるラノララク山がモアイのいわば生まれ故郷です。
観光で島を訪れたとき、ガイドさんから日本語で「モアイセイゾウコウジョウ!(モアイ製造工場)」と紹介されました。
モアイ作りは1680年頃には作られることはなくなったと資料にあります。
というこは、約1000年もの間形を変えながらも作り続けられたということですよね・・・。すごい。

しかし、なぜモアイ作りは終わってしまったのでしょうか。


元々モアイは部族の祖先を崇拝する木造または石像だったようです。
ところがそれが部族間の競争の対象となり、大きな祭壇や大きなモアイを作ることが部族の強さの表れとなり、巨大かつ複数つくることで競い合いが激しくなっていくのです。

そうするとどうなるか。

 

島の木や草はモアイをラノララク山から運ぶための道具として切り倒され、森林を失ってしまいました。
そうすると雨が降るたびに土が海に流出し、作物を育てることもできません。
そこに追い打ちをかけたのは人口爆発です。

数十年で5千人の人口が2万人と膨れ上がり、食糧危機が島を襲います。
少ない食糧を奪い合うために大規模戦争が起きました。
なんて悲しい出来事なんでしょう・・・。

でも、なんとなく世界規模として同じことが起きてしまうのではないかと私は不安に思うことがあります。

このときに、部族間でモアイ倒しが始まります。これを「フリ・モアイ」と呼びます。
モアイは各部族の守り神、大切なモアイを倒すことが相手に大きなダメージを与えるということは言うまでもありません。
数百年もかけて築いてきたモアイたちはたったの50年でことごとく倒されてしまいました。
このモアイ倒しは1800年頃まで続いたそうです。

島の悲劇はそれだけではありません。
次々と訪れる外来人により、島の人々は誘拐され、時には溺死させられ、また生きて帰れても伝染病にかかっていたため多くの島民が亡くなりました。

また1862年にはペルー艦隊によって1000人もの島民が奴隷狩りで誘拐されるなど、たったの60年ほどの間で人口は激減したのです。
1877年には約100人に減ってしまったとの記録があるそうです。
2万人が100人って、信じがたい数字です。
そしていまは約7000人が住んでいるということですから、とてつもなく長い時間をかけて、島は再生を成し遂げたんです。
しかしながら新たな問題が発生しました。
それは環境問題です。
これについてはまたの機会に詳しくお話します。

 

今日は最後に、島の名前の由来について触れたいと思います。
なじみのある「イースター島」。
こう呼ばれているのは、約300年前の1722年にオランダのヤコブ・ロッゲフェーンによって発見されたのがの復活祭の日だったからなんです。
ここは現在チリ嶺なのでスペイン語で同じ意味のイスラ・デ・パスクワと命名されてます。
しかし、島の人々は「ラパヌイ」と呼んでいます。意味は大きく輝く大地です。(ラパ=陸、大地  ヌイ=大きい、輝く)

他にもいろんな呼び名や由来が時代とともにありますが、そのなかでも私が大好きなのが「テピトオテヘヌア」です。
地球のおへそ、へその緒という意味です。

また、島の東部にテピトクラという直径75センチほどの丸い丸い石があります。
テピトクラ」は光のおへそという意味です。
おへそはわたしたち人間にとっても命の原点です。その名前が私にはとてもしっくりきています。

写真を見て、なにか気がつきませんか?
普通のカメラで撮影したのに、水平線がうっすら丸いのです!これはラノララク山の中腹から撮影しました。
もっと上まで行くと360度の水平線が見られます(途中ちょっと他の山で見えないところも出てきますが、300度ぐらいはいける!)

本当に小さな小さな島だけど、どこを見ても光り輝いて見えるんです。まさにラパヌイという名前がぴったりです。

それでは、また来週~!