駅前に突然
ドイツ西部に位置する、ライン河畔にある歴史の古い街ケルン。ドイツの中心都市フランクフルトからも1時間ほどで行ける街です。この街のシンボル、そして今ドイツ人に最も人気が高い場所として知られているのが、ケルン大聖堂です。オーデコロンという有名な香水はこの街で生まれました。ちなみにオーデコロンという意味は「ケルンの水」です。この街の拠点でもある中央駅を出て、なんと1歩!目の前に、それが現れます!
ほんとに目の前に、高さ157メートルの塔が現れるので、全景を撮るためには地面すれすれから撮る方がいいです。1,2歩歩み寄るだけで迫力があります。ケルン大聖堂は、世界第2位の高さの聖堂建築です。正式名称を「ザンクト・ペーター・ウント・マリア聖堂」と言います。奥行きは144メートル、幅は86メートルもあります。
6世紀以上作られ続けた!
ケルン大聖堂の建設が始まったのは、1248年です。そこから、なんと632年もの歳月を費やし、ようやく完成したのが1880年。元々は、9世紀に作られた聖堂が起源ですが、火災で焼失し、その後再建されました。設計担当者が代わりながらも建設は続けられましたが、度々資金不足に陥り、ついには着工から300年経った1560年に工事が中断されました。そこから約300年もの間そのままの状態で放置されていました。その後、図面の資料などが発見され、1842年に再開、1880年にようやく完成しました。
ステンドグラスの光が差し込む
入り口の周辺の彫刻も素晴らしいですが、聖堂内部にも是非足を踏み入れてください。世界第2位の大きさの聖堂内部の広さにも驚きますが、周りを囲む一つ一つ異なった鮮やかなステンドグラスが素晴らしいです。
危機遺産に
世界遺産には「危機遺産」というものが存在します。これは、紛争や密猟などで、世界遺産が危険にさらせれているという警告でもありあます。実際に今まで世界遺産が削除された例も2件あります。実はその1件はドイツの「ドレスデン・エルベ渓谷」なのです。その危機遺産リストにこの壮大なケルン大聖堂が過去記載されてしました。大聖堂の近くに高層建築物の計画が浮上しました。これがきっかけで景観を損なうとして、危機遺産登録になってしまいましたが、周囲に高さ規制を敷くなどされた為、回避されました。
現代の建物の中に存在する歴史ある大聖堂。人々の心の拠り所を世界で守っていかなくてはいけません。