サグラダ・ファミリアに隠れた名所
スペイン、バルセロナ。ピースボートクルーズでもよく訪れるスペインの人気NO.1寄港地です。
やはり人気が高いのが、アントニ・ガウディが手がけた建築物。バルセロナの街の中に、誰もが見たいサグラダ・ファミリア、グエル公園、カサ・ミラなどがあります。
今回紹介する世界遺産は、そんなガウディ作品に引き取らない世界遺産です。
その名は「カタルーニャ音楽堂」と「サン・パウ病院」です。
ガウディの先生
この2つの建築物を手がけたのは、建築家ルイス・ドメネク・イ・モンタネル。ドメネクはガウディと同時期に活躍した建築家ですが、建築家の学長を務めていたこともあり、ガウディに講義を行ったこともあります。
19世紀から20世紀にかけて、ヨーロッパでは新しい芸術「モデルニスモ」(フランスではアール・ヌーボーと呼ばれる)が興りました。曲線的なデザインと華麗な装飾を特徴としますが、スペインではイスラム文化の影響を受けムデハル様式を取り入れました。ガウディ建築と並び、ドメネクの作品もモデルニスモの傑作と言われます。
カタルーニャ音楽堂
バルセロナの中世の古い街並みが残る、ゴシック地区。その中にあるのが、カタルーニャ音楽堂です。大通りから裏道に入ると突然現れます。建物自体はさほど大きくありませんが、正面の装飾の美しさと、柱に施された花の彫刻がかわいらしさを見ることができます。お金を払い、内部の見学ツアーに参加することもできます。圧巻なのはこの内部です。天井のステンドグラスや舞台周辺の彫刻!
現役の音楽堂なので、もちろんコンサートなどを世界遺産のホールで楽しむことができるんです!
サン・パウ病院
「芸術には人を癒す力がある」。
このドメネクの想いを取り入れたのがサン・パウ病院です。48棟もの病棟からなる広大な病院で、現在も総合病院として利用されています。全ての病棟を地下通路で結び、移動や治療の効率化も計っています。
完成を前にドメネクは亡くなり、息子が引継ぎ、着工から28年後の1930年に完成しました。
ステンドグラスやタイル、モザイク装飾に黄色とピンクを多用し、人々を癒します。
僕が訪れた時は修復作業中でしたが、今は一部を除き、見学コースがあるので、病気になってなくても見に行くことができますよ。サグラダ・ファミリアから歩いてすぐの所にあるので、是非一緒に見てみてください。
街ごと芸術作品
バルセロナには多くの建築物が存在しますが、世界遺産でなくてもとても美しく、芸術家の想いがたっぷり詰まっています。時間が許す限り、歩き回ってみてください。ガウディ作品群に関しては、また別の機会でご紹介させていただきます。