イオラナ~!:イースター島の言葉でこんにちは
金曜日ブログ担当の澤田かをりです。(自己紹介記事はこちらから)
今日はイースター島で行われていた鳥人儀礼についてお話したいと思います。
これはモアイを作っていた時代よりも、もっとあとのお話です。
鳥人儀礼の目的は「鳥人になり、強い霊力を手に入れること」だったようです。
ちょっとカタカナが多い文章になりますが、お付き合いください。
イースター島には創造神マケマケがいました。
名前もかわいいですが、マケマケの壁画を見てみると、丸く無限マークを書いたような容姿です。
このマケマケの化身がタンガタマヌと言って、頭は鳥で体が人間、つまり鳥人なのです。
鳥人は自由に空を飛び、波を越えていく。神の化身である鳥人になるための儀式はとても過酷なものでした。
マケマケが海鳥のマヌタラ(軍艦鳥)に小さな3つの島を与え、春になるとマヌタラがそこで卵を産む。
その一番最初に産んだ卵を最初に手にし、海を渡って帰ってきたものに強い霊力(マナ)が与えられる、というのが
この鳥人儀礼です。別名、卵取りレースとも言われています。
3つの島はイースター島の南西部にあります。
そこへ渡るにはオロンゴ岬の240メートルもの断崖絶壁を降り、サメが泳ぐ荒波を泳いで行かなくてはなりません。島にたどり着く前に命を落とした人もいたようです。
実際にオロンゴ岬から下をのぞいてみましたが、私は足がすくみました・・・。
でもオロンゴ岬から見る景色は最高に美しくて、ここで鳥人儀礼が行われていたなんて想像しがたかったです。
オロンゴ岬にはたくさんの岩絵も残っています。
マケマケやタンガタマヌなど500以上も存在しているそうです。
オロンゴ岬のすぐ側には、島の中でも私の大好きスポットであるラノカウ火口のカルデラ湖があります。
少し内側に入ると音が消えて、吸い込まれそうになります。
直径が1.6キロ、高低差200メートル。
すり鉢状になっていて、空の色を映し出しきらきらと輝いてみえます。
島の名前のひとつにマタキテランギがありますが、その意味は「天を見る目」
まさに瞳の部分だと私は思っています。
鳥人儀式の際、闘いに敗れた部族の何人かは生け贄とし、食べられていたとも言われています。
アナカイタンガタという洞窟があり、(アナ=洞窟 カイ=食べる タンガタ=人)
その名の通り、鳥人儀礼の後の宴が行われていたという場所です。
天井には鳥人の絵が赤く描かれていて、もちろんいまでも残っていますが、海のすぐ側ということもあり風化してきています。
この鳥人儀礼は1866年に廃止されたそうですが、理由は定かではありません…
しかし、歴史の書物を読んでいて関心、感激します。
こういったことを調べて、突き詰めていくってかなりの時間と推測と想像と物証が必要ですよね。
私は飽き性なので、とてもじゃないけど無理です。
私はもうただただ、イースター島が大好きでたまらないという思いだけ。
そういう好きな存在があることで、こういった外出自粛の時でも頑張れます。あとは赤ワインがあれば!(笑)
いよいよ来週で最終回を迎えます。
では、また来週~~~!!